垂直同期(VSYNC)
垂直同期の記載にあたり、「リフレッシュレートとフレームレート」、「垂直同期」に分けて記載します。
リフレッシュレートとフレームレート
- リフレッシュレートは、ディスプレイが1秒間に描画する最大の回数。単位はHzとなり、モニターの仕様では「144Hzに対応」などと記載されています。
- フレームレートは、PCのGPU(グラフィックボード、グラボ)が、1秒間に描画する回数。単位はfpsです。
「リフレッシュレート」「フレームレート」とも、1秒間に描画する回数ですが、高性能なグラボでフレームレートが200、一般的なモニターのリフレッシュレート 60の場合、グラボはモニターに200枚の画像を送信するのに対して、モニター側は60枚の画像のみ処理することになります。
モニターは垂直の層により情報を表示しており、グラボの画像送信がモニターの処理より大きい場合、モニターの処理が追いつかずに「画像が垂直に分断される現象(ティアリング)」が生じます。
垂直同期と課題
ティアリングの発生を防ぎ、モニターのリフレッシュレートと、グラボのフレームレートを同期する設定が「垂直同期」です。
ただし、課題として「スタッタリング(screen stutteringの略称)による遅延・カクツキ」が発生してしまいます。
垂直同期はリフレッシュレートにあわせて、フレームレートを下げる機能ですが、ゲームでPCに負荷がかかり「リフレッシュレート > フレームレート」の場合、表示されるフレームレートが1段階下がってしまう現象が発生します。
この際に、モニターに表示される画像の更新が遅れ、描画の遅延・カクツキに繋がります。この「スタッタリング」に対応する技術として、「Adaptive Sync」、「FreeSync」、「Adaptive Vsync」、「G-SYNC」があります。
FreeSyncとG-SYNC
上記の「スタッタリング」に対応する技術のうち、主流となる「FreeSync」と「G-SYNC」について記載します。垂直同期がリフレッシュレートにあわせて、フレームレートを下げるのに対して、「FreeSync」と「G-SYNC」は、フレームレートにあわせて、リフレッシュレートを調整します。
これにより、「ティアリング」と「スタッタリング」を回避する機能となり、これら2つに対応している場合には有効化し、垂直同期の設定はオフにしましょう。
FreeSync
モニターでは「AMD FreeSync 対応」とする製品が多く、以下の特徴があります。
- モニターのメーカーはライセンスフリー
- モニター側に専用回路が不要。上記のライセンスフリーとあわせて、対応するモニターが多い。
- 対応するGPUは、AMDとNVIDIAで汎用性がある。
- モニター側の接続は、DisplayPortとHDMIに対応(DisplayPortがメイン)。
G-SYNC
「G-SYNC 対応モニター」と「G-SYNC 対応グラボ」が必要となるため、FreeSyncと比較すると高価になりますが、以下の特徴があります。
- FreeSyncよりも低いフレームレートまでサポート
- リフレッシュレートの変動に対して、画質の変化を抑制する対応もあり
- モニター側の接続は、DisplayPortにのみ対応
CHUWIは、ノートPC、ミニPC、タブレットの開発及び販売を手がけ、皆様から頂いたご意見を製品開発に活かし、高品質の製品と優れたサービスをご提供できるよう努めてまいります。